小田原文化財団 江之浦測候所 杉本博司

 

 先週金曜日は9日にオープンしたばかりの、杉本博司氏率いる小田原文化財団の江之浦測候所へ。

https://www.instagram.com/p/BaNwux2FHzq/

 かつてこれほどまでに、雨予報を嬉々として待ち望んだことはなったでしょう。いくつかのサイトで取り上げられていたので大方の予想がついていた分、どうしても澱んだ、薄暗く雨降る空の下で訪れてみたかった場所...。

https://www.instagram.com/p/BaNm-CPFXCL/

 東海道線根府川駅から送迎バスで10分ほど、降り立つとそこはもはや感嘆の声をあげる事しかできない世界観。何がどうとか、こうとかではなく、まさしく杉本ワールドというよりも、彼の原風景であり、海景そのものであり、彼の頭の中に入り込んだかのような錯覚を覚えます。

https://www.instagram.com/p/BaNtBVtl4cO/

 事前予約により程良い人数に制限された他の観覧者と共に、約3000坪ほどの敷地内を受付時に配られる冊子に記された地図を頼りに各々で散策。はじめのうちは重なり合う導線も、やがて自分たちだけの空間へ。すると徐々に平面図では気が付くことのなかった様々な仕掛けや入口を見つけた時の喜び、濡れそぼった石やあらゆる素材たちの、晴天では見る事ができないその豊かな豊かな表情といったら...。 

https://www.instagram.com/p/BaNvW5cF5Hv/

 そして進んで行くにつれて、iPhoneでは全くをもって様々な風景や展示を上手く写真に収める事ができない事に気付くでしょう。そう、ここはインスタ映えを求めて訪れるよりも、本能のまま五感で感じ、記憶に収めていく。そしてどうしても思い出せない箇所があるのであれば、改めて訪れる。そんな場所な気がします。

https://www.instagram.com/p/BaNyM2-FxiE/

 最後に。もちろん1人で行くのも楽しいでしょうが、是非同じ価値感を共有できる人と一緒に訪れる事を強くオススメします。好きだった所だけじゃなくて、そうでなかった所も共有できた時の嬉しさはひとしおですから。

 次回は違う季節の違う天気の時に訪れてみたいと思います。あくまでも主観ですが、先日訪れたところに行けずに地団駄を踏まれているなら、間違いなくこちらまで足を伸ばす事をおすすめします。

 そう言えばFBの何年前の今日の機能で知ったのですが、奇遇にも一年前のこの日は彼の写美で開かれた個展を訪れていました。単なる偶然かもしれませんが、僕にとってはとても嬉しい偶然。調べると来年のこの日は土曜日なよう。どこで何をしているのか、そんな思いを馳せてしまいました(笑)。

 

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