マリオの名付け子

 

  「近々My Godson(名付け子)が日本に行くみたいだから宜しくね」とマリオ(テスティーノ)からメールが来たのが2月の終わり。僕にとってはそういう案内を任されるのはいつもの事なので「大丈夫だから任せておいて」と返事をし、同時にCCに入っていたアドレスにも全部こちらでやるので心配しないよう、行きたいところ興味のあるもの、そしてスケジュールを送って欲しい旨を伝えたものの、ここから僕の推理が始まる。

 マリオのGodson(つまりマリオがGodfather =名付け親)というからには男の子だと言う事はわかる。女の子ならGoddaughterになるわけだから。次に色々なケースがあるとは言え通常であればある程度の年齢を重ねた上で頼まれるものだろうから、マリオが今60歳なので、若くても彼が40歳くらいの時だとに頼まれたとすればちょうど20歳。だとすれば学生なのかなと。そしてマリオが名付け親になるくらいだからちゃんとした家の子であろうと。聞けばいいのにという声も聞こえてきそうだけれども、僕からすればマリオの知り合いという事で必要充分なのでいちいち聞く必要もなく、逆に言えばそういうのを楽しんでいると言うのが正しい気がする。

 ただ少し予想外だったのはここから。マリオからはスグに返事が来たものの、そう、肝心な本人から一向に返事がこない(笑)。まぁ返事がないって事はそんなに急に来る事もないだろうと思ったのがひとつ、もう一つは15歳になるウチの子と同じできっと「今どきの子」なのだろうと。

 

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すっかりブロードウェイの罠にハマるコール君21歳。

 

 待つ事数日、ようやく本人からとても感謝しているし楽しみにしている事、京都にも足を伸ばしたいと言う事と共に旅行代理店からの仮の予定表も添えられたメールが届いた。最初は京都も一緒に行ってあげようと思ったのだけれど、残念ながら前々から予定していた旅行に重なってしまっていて今から変更が出来ない事、またホテルがお台場になっていたので、できればこれをレインボーブリッジの反対側(都心部)に変えて欲しい旨だけを伝えると、さらに数日後にホテルを変えた事、またこちらの旅行中に京都に行くとの返事があり先週の土曜日、ついに本人とご対面。

 約束の時間にレセプションデスクに現れたのは2m近い若者。取り急ぎ馴染みの鉄板焼きに移動し明日からの予定や他愛もない話を交わしながら年齢を聞いてみると21歳、正確に言えば先月21歳になったばかりだったので僕の予想はドンピシャで正解。やるものである。そして滞在中に何となく話題になったので聞いて見れば、お母さんは今この瞬間もマリオとローマで撮影をしているかの有名なファッション・エディターで、お父さんは某有名デパートチェーンの創業家という事でこれまた想像通り。唯一予想外だったのはそんな環境に生まれ育ったにもかかわらず、その手のことには無頓着で中野ブローウェーでワンピースのフィギュアを漁りまくる彼の素朴さ。本当に一緒に過ごしていて気持ちのいい青年でした。

 最後に僕の不在中に京都で彼の案内をしてくれた愛ちゃん、牧野さん。そして都内で付き合ってくれた健太にもこの場を借りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました!本当に楽しかったから何だかちょっと寂しいなぁ...。

 

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